ノックビン(ジスルフィラム錠) アルコール依存症治療薬

アルコール依存症治療薬レグテクトから抗酒剤ノックビン(ジスルフィラム錠)に変更。強制的に酒を飲めない体質にする訳だから、抑止力の差は歴然。

アルコールの直接作用

      2016/12/10

アルコールの直接作用に関する7章

酒を飲むと顔が赤くなる。時には胸がドキドキする。体があつくなる等いろいろの変化が起こる。すでにそれらについては酔いの所である程度触れておいたが、そんなことは説明をきくまでもなく、先刻御承知のこととは思うか、なぜそうなるかについて若干知っておいてほしい。

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一章アルコールは顔を赤らめる
アルコール1グラムが7カロリーの熱量をもつことは前にも述べた。アルコールは熱生産を増すのである。空腹だと寒さか身にこたえるか、カロリーの高い食物を食べると温かくなるし、顔もほてってくる。けれど、それだけでは真赤になったりすることはない。人によっては金時の火事見舞のようになる。一般には、皮膚血管は拡張するわけで、過敏な人では、猪ロー杯でも赤くなる。中には青くなる人もいるが、それは皮膚血管の反応性の鈍い人である。実際、少量のアルコールで指先の血流は増加する。皮膚温も上昇するから、顔がほてるのももっともである。だから、理屈としては末梢血管か拡張され、熱の放散が盛んになり、やがては体温降下がおこることになる。酔いざめになると寒気がするのもそのためである。体温の放出を防ぐ生理的反応の一つに震えかある。酔いざめの震えもその生理的反応である。
だが、いろいろ実験して見ると中等量のアルコールを飲んでいれば、塞い所に出てもそれほど寒さがこたえない。これは血管拡張作用による放熱を防ぐように、体温調整中枢から司令かでて、血管収縮が起こるためである。だから、寒い所に出るのに軽く1杯ひっかけるという昔からの智恵は理にかなっているというわけである。酒を飲ませておいて、指を氷点下の温度にさらす実験では、飲んでいない人よりも「しもやけ」ができにくいのである酒のにくい効果である。
だから、適量飲んでいれば、飲んでいない人より寒さに強いのだということにもなる。信じられない人は次の実験を読んで欲しい。
実験⑴ アルコールを投与したラット24匹
⑵ アルコールを与えないラット16匹
条件0℃の部屋、30分放置。取り出して常温に戻す。⑴は全部元気になる。⑵のうち4匹だけ元気になり、他は心停止。
だからといって、塞い日には、せいぜいたくさん飲んで温まろうという了見は成り立たない。
飲み過ぎると足腰が立たなくなるし、この状態にまで至ると痛み(知覚)の感覚も麻痺するので、転んだ程度では痛みを感じなくなる。眠気もくるし、寒い所で眠ってしまうと凍死する結果にもなる。ここでも中庸の美徳がまさるわけだ。
2章アルコールは心臓を踊らせる
これもアルコールの少量・中等量で生じる変化の一つである。アルコールは口腔や胃の粘膜に刺激を与える。この刺激は反射的に心臓の拍助教を増加させる。また、リラックスした感じが身体的な動きを増すことも心臓の拍動教を増加させるのに役立つ。しかし、その程度は軽く、けっして著しいものではない。しかも、一時的である。また、いろいろの実験によるとこの拍動数の増加は、アルコールの直接作用ではないようで、アセトアルデヒドによるという人もいる。
アルコールは血圧を上げるか、下げるか、高血圧症の人にとっては、大問題である。血圧をあげるなら飲まぬ方がよいし、下げるなら、薬として使えるではないかということになる。
犬を麻酔しておいて、体重当たり4グラムのアルコールを口の中に流し込む。そうすると大体において、血圧は下降する傾向がある。そのとき、血圧を上昇させるアドレナリンを注射しても血圧はあまり上昇しない。このことから、アルコールは血圧を下げる作用があることがわかった。では、血圧降下剤の役を果すではないかといわれるかも知れないが、そう簡単に結論を出さないで欲しい。
たしかにアルコールは血流に対する血管の抵抗性を減弱させる作用があり、ヒトの脳の動脈圧を下げ、血流量を増すことにもなる。だか、小血管の内で、赤血球を凝集させやすくする作用が肝心なときの利尿作用生じたりするので、小血管では血の流れを遅くし、閉塞をおこしやすくする。
だから、高血圧の人か、血圧を下げるからといって酒を飲むと、ただでさえ動脈硬化で小血管の血流量が低下しているのに、それに
いっそう拍車をかけることになり、天国行きをはやめる結果になりかねない。天国行きならまだしも地獄へ落ちるのでは浮かばれないというものだ。
3章 アルコールはトイレを近くする
アルコールに利尿作用があることは、飲んで見ればわかる。特に飲みはじめの頃には、さっき行ったのに、また行きたくなる。彼女をくどこうと思って、少量の酒をすすめた彼が、いざと寄って行ったら、「おトイレー!」では興醒めである。だが、仕方がない。それはアルコールの作用なのだから。
アルコールの利尿作用は、腎臓の機能を高めるのかというと、そうではない。腎には直接作用を持たないらしい。実験でも腎の血流量や糸球体の濾過速度には影響かない。ではどうしてか!
利尿作用は、直接の腎機能の関与と間接的に利尿を抑制する脳下垂体後葉からの抗利尿ホルモンの関与の2つによって調節されている。アルコールは、この抗利尿ホルモンの脳下垂体からの分泌を抑える作用がある。抗利尿ホルモンは、利尿に抗するホルモンだから、利尿を減らす働きをする。その抗利尿作用を持つホルモンを減らすわけだから、利尿が多くなる結果を生じる。これは、水利権を持つ上の段の庄屋の権力を弱めた結果、下の段の田に水がうるおうのに似ていろ。
だが、この作用はそれほど長続きはしない。飲むうちに酔ううちに利尿作用はむしろ減退していく傾向がある。彼女をくどくのは、この時間までじっくり待つことだ。しかし、飲ませ過ぎれば、女もトラに変じることもある。いずれにしても、酒の力での恋の告白は成功率が低いようだ。
4章のどの渇きとアルコール

アルコールには利尿作用があるから、休中から、水分が失われる。これはまさに脱水の一つの原因になる。しかし、利尿の原因の一つは抗利尿ホルモンの働きの抑制にあるが、その結果水分が体中から出るのに、普通、一緒に排泄されるはずの塩分やカリ分、すなわち、NA,K,CIなどがあまり排泄されないのである。
要するにうすい水ばかりの小便が出ることになる。このことは飲んでいるときだけでなく、2日酔いのときにも同じことが起こっている。血液の中のM、Kが濃くなっていることになる。そうなると生体の反応として、血中のNA、Kをうすめるようにするために水分の取り入れ命令が出る。これがのどの両きとなる。酔いざめの水のうまさは気分だけのものではない。
5章 吐き気を誘うアルコール
少量のアルコールは胃腸運動には影響がないといわれている。しかし、急に飲んで、しかも直中濃度が急に高くなるときは嘔吐が起こる。これは主に副交感神経の作用によると考えられている。迷走神経が刺激され、胃の収縮運動を一時的に高める結果である。
また、そのとき生じるアセトアルデヒドか嘔吐に関係する。さらに、最近では、血中のコーチゾールがアルコールを飲むと上昇し、これが嘔吐を誘発するという説もある。いわゆる「悪酔い」といわれる状態では、飲んで間もなく頭痛がしたり、吐き気、嘔吐が起こったりする。このいたずらはアセトアルデヒドの仕業だという説があることは前にも述べた。
だか、一般にはアルコールは胃の運動をおさえ、腸の運動もおさえるが、胃液の分泌は増加させる。10%ぐらいのアルコールでは最も分泌が盛んになり、塩酸の色里は多くなる。しかし、ペプシンなどの酵素の量は増加しない。この胃酸の分泌が盛んになる原因は、胃壁からアルコールによってヒスタミンやガストリンが遊離され、それによって刺激を受ける結果らしい。飲んでいる途中で、すっぱい胃液がしゃっくりとともにもどってくることがあるのもそのためである。
たとえば40%くらいの高濃度のアルコールは胃粘膜に対して刺激作用をもっている。これはアルコールの脱水作用によるといわれる。実験的に高濃度のアルコールを胃に入れた動物では、胃壁に充血やびらん、時に出血さえおこる。そして、胃から分泌する酵素の作用を抑えてしまう。特に…目の内容を空にしておくとその変化は著しい。このことからもわかるように、空き腹にジンやウイスキーをがぶ飲みすることは、まず、慢性胃炎のもとになること疑いなしということになる。
胃に食物を入れて、40%のアルコールを注入した動物の胃壁では、このびらんや充血は起こらない。昔から、酒は食べながら飲めといわれていることは、理にかなっているわけである。
ついでに飲んでいるうちにしゃっくりが出る人がいるが、そのことについても触れてねこう。
しゃっくりは、横隔膜の疸學であることを知っている人は多いだろう。
しゃっくりは反射的、または中枢性の異常呼吸現象で、この場合にも副交感神経か関与する。
胃の場合と同様に副交感神経性横隔膜緊張一几進がアルコールによって引き起こされる。そればかりでなく、アルコールにより、血液の「アチドージス」(酸性症)が起こる。これは血中乳酸濃度が上昇することによるが、アチドージスによる呼吸中枢異常興奮も一部関係する。呼吸が荒くなるのもそのためである。
飲み過ぎると一層「血中乳酸」も増すし、また、呼吸抑制がおこって酸素の呼気量が減り血中の炭酸ガス蛍が増加し、いっそうアチドーシスが強くなる。
ついでに、アルコールのすい臓に対する影響について触れておこう。直接的な影響よりも、慢性に繰返される場合に影響が及ふ点では、肝臓の場合と同じであるので、別にアルコールと肝臓の所でお話するが、すい臓のすい液の分泌をアルコールが促進するのは、円酸の分泌が盛んになり、この酸が十2指腸に達してすい液の分泌を高めることによるのである。
6章 その気をなくすアルコール
少しアルコールか入るとエッチな話を平気でするようになる。日頃、謹厳実直な大学教授でも、抜判官でもエッチな話に相好をくずす。大家の令嬢も急に色っぽくなったりする。だが、これらの作用は、性機能に対するアルコールの直接的な影響のせいではなくて、精神的な抑制除去によるリラックス現象に負う所が大きい。しかし、確かに少量のアルコールは副交感神経に支配されている男性の勃起中枢を刺激する。だから、男性では勃起しやすくなる。
世の1性諸氏は、願わくばそれが持続して欲しいと望むであろう。だが、神様は酒の楽しみと
性の楽しみの両方を授けて下さるほど、寛大ではない。飲み過ぎるとてきめんにその力は萎えてくるのを誰よりもみごとに描写したのはシェタスピアである。
マクベス 第2幕第3場
(マクダフ)昨夜はよほど夜ふかししたのか?ずいぶん寝坊をしたな。
(門番)そのとおりで、旦那。2番鶏の鴫くまで飲んどりました。酒てえものはね、旦那、3つのことを引き起こす。
(マクダフ)その3つというのは何だい?
(門番)何もかにもねえよ、旦那。赤っ鼻に、眠気に、小便でさあ。色気をかきたてるが、かき消しちまう。ムラムラとさせるが、気持ちだけだ。そんだから、深酒は色気を2枚舌であしらうみたいなもんさね。そうじゃねえですか、はずみをつけておいて、待ったをかける。けしかけておいて、やめさせる。その気にさせといて、げんなりさせる。立たせておいて、立ちぐされ。とどのつまりは、2枚舌で眠らせちまって、参ったところを見届けて、おさらばする。
(マクダフ)昨夜は酒でコロリとやられたんだろう? (小津次郎訳より)
これ以上に何をかいわんや。中等量及び大量のアルコールは射精能力を抑制する。イヌやラットで実験しても発情期にあるときにアルコールを与えると交尾行動が抑制されてしまう。ほどほどに飲んでこそ目的を達しうるのに、意地汚ないのが凡人の常で、飲み過ぎて、いざというときにはおじぎするなんて様にならぬもはなはだしい。

7章 終電車とアルコール
調子よく飲んでいると、つい時間のたつのを忘れる。話に花が咲き、注意かそれに向けられるから、時間の経過に気づかなくなることもあろう。だが、それだけではなくて、アルコールは「時間どり行動」といわれる行動に変化を与えるのである。これは、あらかじめ決められた間隔時間を大体時間どおりに判断
するかどうかというテストをすればわかる。このテストは DRL(differential reinforce‐ment of low rates)というもので、動物実験でも用いられ、一定間隔時間より少し長めの間隔でレバーを押すと、食餌が与えられるように装置をつくっておく。間隔時間を10秒とすると、まずレバー押しで食餌か与えら
れ、次は10秒余してレパーを押すと次の餌が与えられる。
この実験条件で、動物にアルコールを与えると、少量のアルコールでは、反応間隔は短縮するが、大量に与えると延長して行く。ヒトでも、したたかきこしめすとこの時間どり行動は10秒が20秒にものびてゆく。飲みはじめてまだ1〜2時間と思っていたのに、もう終電車か! という結果になったり、下車予定の駅はとっくに過ぎて、終点まで行ってしまうのも、あながち眠り込んでしまうことのせいばかりではない。

よい酒・わるい酒

ここで述べる酒のよい、悪いは酒の帰順や品質のことをいうのではない。今まで述べてきたことの復習をしなから、快い酔いと悪い酔いについて科学しようとするのである。
よい酒とはすなわち、上手に飲むことなのだが、酔いを決定づけるものか、アルコールの血中濃度にあることは先刻説明したとおりである。
だから、血中濃度をあげないようにすることか第一の要件となる。「アルコールの血中濃度をあげない方法は」と問われれば、答えはいとも簡単である。すなわち、飲まないこと。馬鹿にしている話だか、飲まないというのは一滴も飲まないという意味ではなく少量にすることを意味する。だが、まさかメートルグラスや枡を置いて計りながら飲むのも味気ない。日本酒のコップ酒とか、ビールの大ジョッキだとか、ウイスキーのコップ飲みなどが最も悪いということさえわかっていてもらえばよい。血中濃度をほとんどOに近い状態でしかも酒を飲むことは不可能ではない。アルコールの酸化速度を計算に入れて飲めばよいのだか、そのコツは後に述べるとしよう。

羊かんで熱煩はいかが
血中アルコール濃度を上げない方法の第2は、空腹で飲まないことと述べておいた。胃に食べ物があるとないとでは、胃からのアルコールの吸収は倍違う。特に血中濃度の上昇をおさえるのは糖類である。これについてもあとで実例をお目にかける。羊かんで熱炳を一杯というのが、最も適しているということになるが、とても酒好きの人には耐えられまい。酒を飲むと一緒に水や茶を飲むという方法もあるが、これもなかなか実行できるものではない。
タクアンか焼肉か
タクアンやお新香で一杯というのが、酒好きの人々にはこたえられないらしいが、血中の塩分の量を増すことが渇きをさそい、さらに飲む量を増すのに役立つということになる。牛乳や脂肪性の食物はたしかにアルコールの吸収を遅らせる。
結局のところ満腹にして飲めば酔わないということになるが、それでは味気ないから、食べながら飲むことである。それも塩コンブにスルメなどだけではなく、焼肉や湯豆腐などを肴に飲むのがよいわけである。栄養価の高いものを。つまみ々にすることで、酒だけでは不足するエネルギーの袖給にもなるし、肝臓の保護の役目もはたす。レパ焼きで一杯というのは本人の肝臓のためにもよいという結論になる。ただし、過食は糖尿病、高血圧を引き出すし、こむらがえりで苦しむことにもなる。ままならぬは世の常である。
悪い酒とは、それとは反対の飲み方のことである。早飲み競争の世界記録では、一ガロン(4・5ℓ)のビールを17秒で飲んだという記録があるというが、ビールならまだしも一升酒の早飲みなどを競うくらい馬鹿げたことはない。これはアルコールの直接作用ではなく、副腎皮質系ないし髄質糸の作用に影響をおよぼして急激なショ。ク反応を起こす。そのため、ショックによる突然死をきたすことさえある。
普通気のアルコールでも、脳下乗体前葉に働きかける視床下郎の神経連絡路を刺激して、その刺激によって副腎皮質の分泌を増加させる。大量のアルコールでは、ストレスに対する生体反応
として各種のストレス時におこる血中エオジン細胞が急速に減少する。
副腎の髄質も大きい影響を受ける。この臓器から出るホルモンの一つであるアドレナリンがアルコールの火防投与では、一時に4〜6倍にも増加する。そうすると血圧が上がったり、血糖値が急上昇したり、酸素消費量が一度に増加する。一時的ではあるが、急激な生体内のバランスの乱れかおこる。生体の諸賤能を安定に導こうとする賎序を「ホメオスターシス」というが、このホメオスターシスが突然に破壊されるのである。
アルコールばかりでなく、代謝過程に生じるアセトアルデヒドも、呼吸困難、血圧の一時上昇、心臓の運動の抑制に加わる。
このような交感神経-副腎髄質系の反応をおこす危険をも顧みず、たかだか優勝カ。プーつのために、生命をかけることもあるまいものを。もちろん、ただ飲みで一夜の酒代を浮かそうというくらいの気持なら、また、阿をか言わんやであるが!

急性アルコール中毒

「酩酊」と「急性アルコール中毒」は別のように考えられている。酩酊は正常範囲であり、急性アルコール中毒は病的なもので、急性アルコール中毒といえば、生死にかかわる大事だと考える。だから、よく「酔い」から「急性アルコール中毒」にかわるのはどの時期かときかれたりすろ。さらには、悪酔いが急性アルコール中毒ではないかともきかれる。
「悪酔い」についても、嘔吐、頭痛をきたす酔いを悪酔いという人(国語辞典などにはそう書いてある)、いわゆる「酒乱」を悪酔いという人などさまざまである。もちろん、明確な定義づけかあるわけではないが、医学の世界では、これらについて別々に区別して考えている。
まず、酔いと急性中毒のことから述べておこう。ドイツの晴神医学舎を読むと急性アルコール中毒=酩酊(Rausch)と書いてある。
すなわち、急性アルコール中毒とは酩酊そのもののことをさしている。ただ、酩酊のうちでも、すでに血中アルコール濃度と酩酊のところで述べたように、鼻歌まじりで上機嫌でいる程度では、実害はないので、一般に酩酊と断定される段階は、運動障害が出現する時期以降である。この時期には平衡障害も出現す
る。筋運動の協調性が失われるので、運動が下手になり、歩行もいわゆる千鳥足になる。
″酩酊’の判定はこの段階からなされるわけで、この症状は急性中毒の症状といえる。しかし、まだ生命に危険の及ふ状態ではない。
だが、この時期から酩酊の性質に区別が出てくる。
酔態ハ態
急性中毒の初期の状態が、すなわち酩酊の
性質の違いで巷間にいう「××上戸」「○○上戸」かそれである。
佳江金之氏によれば、笑い上戸、泣き上戸、怒り上戸があるが、酔態は次のハつに分けられるという。
①猿酔い 飛んだり歌ったり大声をあげる。
②獅子酔い 杯を投げたり、細君をどなりつけたり、けんかを吹っかけたり、ときには刃ものなどふり回す。
③豚酔い 鈍重でのろまで、もう一杯と叫ぶ。
④羊酔い 自分でえらぶったり利巧ふったりするか、もはやろれつが回らない。
⑤泣き酔い なんでもないことに泣きわめき、なぐさめろほどひどく泣く。
⑥本酔い 正体もなく眠ってしまう。
⑦山羊 酔い婦人に目がなくなり、いたずらする。
⑧狐酔い オランダ人が相手を酔わせて商取引きをするようにずるい酔い方をする。
いろいろの酔い方があるが、これをもう少し学問的にいいかえると次のようになる。
酩酊の区別について
この酩酊のことについて、かなり明確な分類を試みたのはビンダーという人である。酩酊は、その性質によって、単純態酎(普通酩酊)と異常態剤に区別されるという。
「単純酩酊」というのは、平均的な酔い方であり、猿酔いであれ、豚酔い、羊酔い、泣き酔いであれ、「まあまあ落着きなさい」となだめられれば、それ以上にはめを外すことはないし、一応、自分の意志の統制力は保たれていて、人が変わったといっても日頃予測もしなかったほどには変わらず、やかては本酔いに至り、ごろりと横になって寝入ってしまうような経過をとる酔い方をいう。
だから、単純酩酊の場合は、「陽気な酒飲み」とか、「可愛いい酒のみ」とか、「ちょっとエッチな酒のみ」とかいわれるが、人に気まずい思いをさせたり、不愉快にさせることは滅多にない。たとえあっても、それは、その場の雰囲気から無理からぬことだと理解もできる。次に酔いかまわると足腰にくる。そのことにも触れておこう。
千鳥足とめまいの医学
さて、千鳥足のことについて今まで数回触れてきたが、アルコールで生じる運動系の重要な中毒症状の一つだからである。めまい、ふらつき、腰抜けなどもいずれも急性中毒の指標である。
めまい、ふらつき、腰抜けはともに平衡障害にもとづくものである。この平衡障害には、いくつかの要素が組み合わさるものと考えられている。大体が小脳の賎能と関係する。小脳は運動や姿勢を調節し、平衡庖能を営んでいて、骨格筋の運動の協調性を支配することによって、運動を目的にかなったように運ぶ働きをする。
アルコールは大脳皮質についで、小脳の働きも鈍らせる。
だから、運動調節ができにくくなり、歩行のとき、よろめいたり、直線歩行ができなくなる。目的物に手をとどかそうとするときに見当づけができなくなる。「過大測定」とか「過小測定」といわれる現象も生じる。机上のコップを取ろうとしても、手がコップより先に行き過ぎてしまいコップを倒したり、コップにまで到達しないで、手前のものをつかんだりする。この現象は小脳機能障害だけでなく、大脳皮質の働きの低下にも関係するし、また、意識の問題とも関係し、複雑であるが、まず小脳の機能低下の関与がいちばん大きいと考えてよい。
めまいもいろいろな中略機構の変化の表現で簡単に説明するのは毀しい。もちろん、小脳の機能低下にも関係する。酪昭則に達すると、しばしば「眼球振揃(ニスタムグス)」が出現する。
眼球振脆は小脳の虫部の傷害で生じるが、アルコールによる眼球振脆もそのことと関係がある。
眼球根徽は左向き、右向きなどの眼球の随意的な励きに引続いておこる眼球のゆれであるので、それだけでも物がゆれて見えることにもなる。だから、眼球根箆を酷昭診断の指標にすることもできるわけである。
話が脇道にそれたか、「腰抜け」のことに触れよう。これは骨格筋の協調運動が強度に障害されることと脊髄反射の低下などの総合された結果である。ウイスキーやジンを飲むと足をとられる。アブサンは最もひどいといわれるのは、それらの酒のアルコール濃度と関係している。
単純酪昭の経過をとっても、アルコール量か大量になれば生命の危険かある。アルコールの本来の作用である麻酔作用か、延髄の呼吸中厄にまで及んだときには、残念ながら、呼吸麻螺によって昇天ということになる。この場合もアルコールだけではなく、アルデヒドもこれに関与することはすでに述べた。
さて、急性中毒で呼吸麻原に至るまでに問題になるのは昏睡である。血中アルコール濃度でいえば、0・4〜0・5%にあたる。

酩酊と眠り

アルコールでねむくなってくる理由は、前に簡単に触れておいたが、アルコールが、意識水準を高める脳幹網様休賦活系の作用を抑制することが第一に考えられる。実際に、アルコールを大量投与したネコの脳各部の電気活動を脳波計を使ってしらべると、大脳皮質(新皮質)から誘導される脳波は眠りのパターンを示す。だが、初期には、脳幹部(旧皮質・古皮質)からの脳波は覚醒型である。酔いのはじめの頃の調子のよさはそのせいだともいえる。しかし、いずれは脳幹の方も働きが鈍ってくる。
アルコールを飲用させなから、脳波をとって見ると、まず、脳波のα波の賦活ということが起こる。
普段の人の安静時の脳波は目をつぶった状態では、α波(アルファーハ)といわれる50マイタロボルトの振陥で8〜12ヘルツ(一秒間に10回の周波数のこと)くらいの波とβ波といわれる10マイタロボルトくらいで18〜30ヘルツの速い波が交互にまじり合った形で表れるが、α波は目を開け
るとただちに消え、目を閉じて暗算などさせるとまた消える。ところか目をあけていてもα波が消えないときがある。これは眠くなりはじめである。それよりさらに眠くなるとα波より遅いθ波(シータハ)とよぶ波が出てくる。普段の人の睡眠では、寝入りばなに、α波の出現が減り、4〜7ヘルツのθ波が多くなり、これとこまかい速波がさざなみのように出るようになる。この状態は古い皮質(情動・本能に関係する)の動きも低下してきた証拠にもなる。
アルコールを飲むと、ほんの少量から、眠くなりはじめに近い脳波になる。目を開けてもα波が消えないし、α波がむしろ多くなる。修業をつんだ禅宗のお坊さんが、坐禅を組むと、そのときの脳波は、目を半眼に開いていてもα波が出てくる。でも、この場合は眠気とは違い精神の安定および精神統一の結果なのであるが、凡人は脳波上では、少量のアルコールを飲まなければこの境地に達しないというわけである。また、はじめはα波の周波数か減少し、振幅か大きくなるが、血中アルコール濃度が高まるに従って、寝入りばなの脳波に近づいていくのである。
さらに酩酊が准むとδ波といわれる大きな徐波になる。これは明らかに意識の混濁が起こった証拠になる。ここまでくると翌日まで影響の残る2日酔いになること受け合いである。
また、この時期では、多くの場合、翌日になってそのときのことを追想させてみてもよく覚えていないという。完全な記憶の消失はないにしても、断片的にしか記憶に残っていないことが多い。
大人の場合は、致死量に至るまで飲んでしまうことはめったにないから飲み過ぎて死んだという報告はきかないが、少年や幼児がいたずらに飲み、休重に比して量が過ぎると危険である。まさに、急性アルコール中毒の典型例が生じる結果になる。
急性アルコール中毒でも、単純配酎の範囲である場合は悪酔いといっても身体的なものが多く、せいぜい2日酔いとしてあとに残る程度であるから酩酊の質としてはそれほど問題とならない。

酒乱・病的酩酊

異常酩酊となると状況は違ってくる。ビンダー博士は、異常酩酊を複雑酩酊と病的配酎の2群に分けた。酩酊の程度が単純酩酊とは異って、異常になる。異常の程度が、量的なものであるの
が複雑酩酊で、質的な違いになるのが病的酩酊である。
簡単にいえば、複雑酩酊とは単純酩酊の時にも出る興奮状態などの程度が並はずれてひどいか、単純酩酊からの移行も考えられ、連続性があると見られる酔い方である。これこそが、すなわち、「精神的悪酔い」に相当するものである。ちなみに、酩酊時に吐き気、嘔吐や頭痛の起こるのを悪酔いと書いたが、あれは「肉体的悪酔い」で、真の悪酔いはこの複雑酩酊のことである。
ビンダーの剔えた複雑酩酊と類似の考え方をわが国のアルコール中毒研究の権威者の一人である小沼十寸穂博士は,破綻酩酊‘とし、また、青木博士は、これを「問題酔」と名付けた。この方が名は体を大している。複雑酩酊というのは、興奮が著しく、しかもそれが長くつづき、泥酔期(麻酔期)になっても、それか持続するか、一度おさまってもまた再燃する。
興奮の状態が、狂暴性を帯び、ちょっとしたことに反応して、感情の激しい動きを示し、怒り、吼え、八つ当りするのである。日頃の様子からは想像もつかないことをいったり、やったりすることもあるが、倣憤をぶちまけているのだと察しかつくような場合か多い。世に「酒乱」という言葉かある。国語辞典によれば、「酒に酔うとあばれる癖」と「酒に酔ってあばれること」の2つの意味が書かれている。複雑酩酊を呈する人、または、複雑酩酊が繰り返される人は、まさにこの。酒乱々に当たる。非常に強い精神的な不満かあって、殺して飲んだ酒が麻酔期に入って、ふとしたきっかけで感情の爆発を誘い、興奮が起これば、これはまさに「悪酔い」であり、飲むたびに荒れるのであれば「酒乱」となる。
飲酒時は邪隆しやすくなるし、周囲の状況を誤解するし、時には誰かがいじわるしているという破害的な妄想を持つことさえあるが、幻聴は生じないし、説得されれば、まだ聴く耳ももっている。しかし、激情に押し流されれば、けんか、暴行、放火、はては、刃傷ざたにも及びかねない。
複雑酩酊は、もともとそうなりそうだと予測される例もないではない。酔うと必ずからんできて、一悶着おこさないと治まらないのが、この中に含まれる。これを「問題飲酒者」と呼んでいる。酔いがさめてから、さて、自分は河をしたかとふり返ってみても、ところどころは覚えているが、全休としてつながらない。そうでもあるようであり、違うかも知れないなどと曖昧な答えしかできない場合が多い。
複雑酩酊で、傷害事件をおこしたりするのが、精神鑑定に回されることがしばしばあるが、犯罪を起こした異常酩酊者でまことに厄介なのが、病的酩酊である。
「酒に酔って、一家ハ人を猟銃で惨殺」
雪深い北海道の山村で起きた事件である。
「被告人はかねてから父、及び兄の冷酷な仕打ちを恨んでいたが、某年某月某日午前一時、父所有の物置小屋に侵入し、味噌樽より味噌を窃取した際、その傍にある猟銃を見て、彼らが自分を射ち殺すかもしれないと思い、母家に行き、6畳間に寝ていた父、兄、その妻子、祖母等8名を射殺したものである」(公訴事実より一部抜粋)26歳の男、犯行当時、朝から一升6合飲酒していた。
病的酩酊はこのように、単純酩酊とは酩酊の質が異なるのである。酔いが型の如く進行しないで、突然にしかも急激に異常な昌耐状態に発展する。
それは、精神医学の専門語でいうと。もうろう状態か、せん妄状態かのいずれかで、主として、もうろう状能の形で表れる。
「もうろう状態」とは意識が多少曇っているが、意識の混濁度はそれほどでもなく、心の中の興頂が強くなり、落着きかなくなり、周囲の様子が日頃とは違って見えたり、感じたりするような状態である。
あたかも空想の世界や別世界にいるように感じたり、異様な恐怖に満ちた非現実の世界にさまようように思ったりする。大砲皮質の統剛力か失われるので、心の中の不満などが表面に出て抑制がきかず、欲望がむき出しになるので狂暴になることもある。意識が曇っているので、周囲の状況を誤認することも多く、被害妄想をもつこともあるし、時には幻覚が出現することもある。
だから、自己のおかれた状況を正しく判断し、認識することかできないで、自己の精神の統制を失ってしまう。状況誤認から考えられないような行為に出る。激情的になると抑えられないので、前後の見境いを失い、暴れ廻る。
「せん妄状態」とは、高い熱にうなされているときにも出るあの状態のことであるか、心の中の興奮がもうろう状態よりいっそう強いが、それにとらわれて、外に行動することは割合少ない。
病的酩酊は、その重要性が指摘されるようになったのは十9世紀末からであるが、主として、犯罪学と精神医学の両面から研究された。初期の研究では、少量の飲酒、素質や病気が関係する、きわめて激しい反応の3つの特徴があげられた。てんかんのもうろう状態に似ているから、てんかん様酩酊ともいわれた。消耗性疾患や飢餓、精神的疲労などが基礎にある場合にも起こるが、てんかん、分裂病の人に多いとされた。
この条件に該当する病的酩酊はしかし必ずしも多くはない。
本当にわずかな飲酒で意識状態の変化をきたす異常陥剤者かあるが、これは「アルコール不耐症」といわれる。その場合は病的酩酊とは異なる。病的酪配者でも、かなりの大量飲酒者もい
る。だから、近年は、病的酩酊の条件から少量の飲酒という項は除外される傾向がある。
「精神鑑定の技法」という本を書いたグルーレ博士による病的酪耐の4徴候はこうだ。
⑴不敗嫌になること。
⑵運動性興蜜…への傾向。
⑶特定の行為の動機のないこと。
⑷全健忘。
我が国の司法精神医学の権威である中田修教授(東京医歯大)はこれに付言する。
⑴多少とも著しい健忘。
⑵酩酊による身体的麻庫症状(言語障害と歩行障害)の欠如、もしくは精神症状の急激な発現。
⑶(状況に対する)見当識障害
健忘は著しいがまったく覚えていないというほどではないこと。言葉ももつれず、ふらつきも見せず一見酔っているようには見えないこと、しかも興奮したり、わけの分らぬことをいったりすること、まわりの様子には一切無頓着で、ひとり合点でことを運ぶことなどが、診断の決め手になる。
こんな恐ろしい。酔いどれ’が、諸君らの固囲にもいることを忘れないで欲しい。あと一杯をすすめなければ彼は病的酩酊にならなかったのにというケースだってないわけではない。
人に酒をすすめるのも、ホドホドにすべきであることは、このことからも分かるであろう。
素質か、状況か
病的酩酊の素質のある人の場合は、一定量以上の酒を飲むと繰り返し類似の状態を呈する。それを。再現性々とか、反復性とかいうか、犯行時に激しい興奮を示した病的酩酊者の精神鑑定をした例で、状況も、飲酒の場所も異なるのに、事件のときと同じ腹ぐあいにして、同じくらいの量の酒を、同じくらいの時間をかけて飲ませてみたところ、激しい興奮状態になったのを見ている。そのときの血中アルコール濃度を時間を追って混ってみたところ、興奮の飴まる
少し前から急激に上昇し、たちまち0・2%以上になっていた。

こういう反復性のある人では、血中アルコール濃度が急上昇するので、一度にアルコールが脳の中にも入り込むことが、病的酩酊を起こすもとになるようである。だか、病的酩酊は、前にも書いたように過労や飢餓でも起こるので、このような身体の不調時、急激な気温の変化、激しい精神的感動などが誘い水の役をはたし、たまたま飲んで一時的に異常な精神的反応を呈したとしか考えられない例もある。
そんな例では、必ずしも飲酒中に不戦嫌になるのではない。割合、戦嫌よく飲んでいて、ちょっと短い睡眠をとり、目が覚めてから、急に思い立ったように刃物を持ち出し人を殺しに行った例もある。おそろしいことである。女道楽が過ぎ、性のいとなみが並みはずれて多くなっていたあるバーテンが犯した殺人事件は、性的不摂生が誘因となった病的酩酊であった。
女も酒も過ぎれば災のもとになるか、その両方の行き過ぎは人を変えてしまうばかりか、狂者に陥らせてしまうのである。

酩酊診断法

「君、酔っているからあぶないよ。一人で帰るなんて……とても」と止められても、
「いや、ちっとも酔ってなんていませんよ……大丈夫!」
というのが、たいていの酔客の酒宴の席からの退席の弁である。
客観的な酩酊の指標については、すでに賢明な読者諸氏はおわかりであろう。だが、自己診断となるとなかなか難しい。
だが、自己診断か確かでないと、「酔っていないだろう」と思って、ハンドルを握ったら、たちまち事故を起こしてしまったということになりかねない。自己診断法については、後ほど記事に書きます。
客観的な指標については、他人にたしかめてもらうしかない。ここでは最近、アメリカのアルコール依存症審議会で発表した規準を参考にして酩酊の目安を示しておこう。

酩酊の目安
⑴酒の臭い すなわち、アルコール臭である。口臭が自分ではわからないように、アルコール臭もわからない。酔ったもの同士で、臭いをかいでもだめである。しらふの鼻のきく人にたしかめてもらうことである。臭っているうちはまず危ない。
⑵鼻の赤味 鼻先は割合血管が拡張しやすい。赤鼻は酒飲みの特徴とさえ見られるのだから、まず、鼻の赤味は禁物である。
⑶指先の運動歩行などの粗大な運動が侵されていれば論外であるが、札束など、重ねた紙の政を数えさせると精緻な運動ができにくいときは、まだ酔いが醒めていない証拠である。医学的検査法では「ミタロビブレイション法」というのがある。親指の先の振動を脳波計に記録するのである。私の手はもうふるえていませんよといっても機械はうそを見抜いてしまうものだ。
⑷目の調節 アルコールは目にくる。メチルアルコールは視神経の萎縮を起こさせ、失明に至らせることはよく知られている。エチルアルコールはそんな激しい変化を起こすことはもちろんない。しかし、前にも書いたように眼球振凶か起こったりするし、眼輪筋の反射なども鈍くなる。眼球をうごかす反射に前庭動眼反射があるが、この反射は、頭の位置を動かすと、その方向に眼球を動かして網膜にうつる像のゆれを起こさせないよう補正する働きがある。アルコールはこの作用を鈍らせる。だから、急に圖を動かしたとき(立ち上ったときなど)、蓉干でも眩蛍やふらつきが起こったりすれば、まだまだ酔っていると考えるべきである。
ドイツなどでは、酩酊運転者の取締りに当たって、視力や形態感覚、視界などまで調べるべきだということもいわれている。もちろん、他人の顔が2重に見えたりしている間は危険この上ないわけである。検査法には「根性降板検査」とか「眼球運動検査」などかあり、それらを用いる
とわかる。
⑸膝の動きと休の動揺酩酊歩行といわれるよろめき歩きは謳の目にもつくから、酔っている
なとわかる。
宮下充正東大助教授によると正常歩行時は定か前方に運ばれる際、膝が深く屈曲し、足が地に着くとき伸展する。この足に重心かかかると膝が軽く屈曲し、また伸びてけり出される。けり終わりに膝は深く屈曲し、前方に向って着地する。この旧のくり返しがリズミカルに行われる。ところが酔っていると、まず、足が前に出るとき、膝があまり曲がらず、やや伸びた形で前に出る・着地して重心がかかると膝は急にガクンとまがる。膝の屈曲の時期がずれるようになる。少くとも歩き始めたときに膝かガタガタするようでは、まだ、酔いが廻っているということになる・休の動揺も閉降させて見るとよくわかる。足のつま先をそろえるとふらつきがひどくなる。
(ロンベルグ徴候陽性)。「平衡機能テスト」をやれば一階はっきりする。
⑹記銘と記憶今日一日のことを思い出して見ることかできるうちは、酔いは浅いが、自分ではしっかりしているようであっても、ハテ、今日は誰に会ったか、朝食は河を食べたか、ふと思いかえして見ても、なかなか思い出せないようでは困る。酒は飲んでいる間のことばかりでなく、
それ以前の記憶も曖昧にすることがある。だから、このテストにすらすら合格しないうちは、まだまだしらふとはいえない。正式には「記銘力検査法」をやれば、白黒がつく。

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